台湾のスゴイ中学生たちから学んだこと3つ

みーやん のアバター投稿者:

台湾の新聞 国語日報社の記事で、「好Young人物 好傍樣 (よきロールモデルになる若い人物」という特集があり、4つの観点でロールモデルになる中学生を4名を紹介していました。

私が中学生のころと比べると、受賞者4名は本当にできた中学生だと思います。台湾の普通の家庭の一般の子供たちが、どんな経緯でそれぞれの受賞に至ったか、それを共有したいと思い、ブログ記事にしました。

受賞者は4部門から一人ずつ、計4名です。
品德勇氣 (道徳心があり勇気がある) 、 多才多藝 (才能があり多芸である)、社會參與(社会貢献活動に参加している)、人生價值(人生の歩みに価値がある)

受賞者それぞれが中学生ながらいろんなことを経験して、自分が置かれた状況の中でベストを尽くした結果、今につながっていることがよくわかります。この4人をモデルに短いドキュメンタリー動画が作れそうだなと思いました。

受賞の記事では、受賞理由、本人のコメント、親や教師からのコメント、審査員からのコメントが掲載されています。興味があれば実際の記事もチェックしてくださいください。

<道徳心と勇気賞> 中学3年 林(リン)さん

台湾の離島金門在住の林さんの父は早くに癌で亡くなり、上海出身の母が経済を支えている状況でした。上海出身の母はいつか上海に帰省したいと思っていましたが、高い旅費を出せず、帰省の夢はかないませんでした。

林さんは、そのような家計の状況をわかっていて、手作りビーズアクセサリーをネット販売することや、洗車をしたりといったアルバイトで収入を支え、成績優秀者の奨学金を得ることで学費の支出分を抑えていました。

そうして貯めたお金を使い、林さんが中1の時に、母と妹を連れて、上海への帰省旅行を実現させました。

林さんの今後の目標は、北京電影學院に進学して舞台女優になること。

<多才多芸賞> 中学3年 曾くん

国際テニス連盟のジュニア部門男子で1位の成績を収めた曾くんは、両親が台湾の夜市で働いているため、「夜市テニス王」の名で知られている。

中学生以降になるとテニスの練習がさらに大変になり、また費用増えて、親からは、普通の子供のような生活を送れないことを心配したが、「あきらめない。テニスの練習を続けたい。」とテニスへの情熱を伝えた。

また、家族の負担には結果で応えようと、毎日のテニスの練習の他、学校の宿題、英語塾の宿題、夜市の仕事のお手伝いもしている。

「前人未踏の挑戦をするのが好き。テニスで世界一になりたい」

 

<社会貢献賞> 中学2年 張くん

台湾で生まれた張くんは、ベトナム人の母に連れられ5歳から中1まではベトナムで過ごしたため、中1で台湾に戻ってきたときには中国語が全くできませんでした。そんな張くんのため、クラスメートは「幸せ連合国」というグループをつくり、台湾での生活に慣れるためのサポートや、中国語学習を支援しました。

友人たちの支援のおかげで台湾の生活に慣れたころ、ベトナムに住んでいた時に目にしていた、水頭症(頭が巨大化してしまう病気)の子供たちの状況を思い出しました。 水頭症の子供は寺院の入口前に置き去りにされてしまいます。100人の子供たちのために、交代で24時間のお世話が必要で、ミルクもおむつも足りていない状況でした。

そこで、 張くんは支援される側から支援する側に回ることを決めます。まず、校内で同じ志を持った友達と一緒にマッサージを習いました。そして、お年寄の方をマッサージし、マッサージで得たお金をベトナムの子供達のための寄付に使いました。

さらに、公民の授業で、環境問題とオラウータンについて学んだことで、友人たちと環境・動物保護にも取り組み始めます。まず、 「環保紅包袋(布製で、繰り返し使えるお年玉袋)」の作り方を学び、 年越し前の市で販売します。販売して得た収益を環境保護の団体に寄付しています。

張くんは卒業してもこの活動に関わる予定です。将来の仕事は旅行が好きなので、ベトナム語も使えるガイドになりたいと話していました。

 

<人生価値賞> 中学2年 黃くん

黃くんは身長163㎝、体重42㎏と小柄で痩せているため、小さいころからよくいじめられていました。そんな中で、何か頼りになる後ろ盾が欲しいと思った
黃くんはヤクザ組織に入り、今度はいじめる側に回りました。ヤクザ組織での日々はケガだらけでした。膝や脊椎に傷を受けたり、左手を6針縫ったりといった生活をしていましたが、先生達の説得もあり、徐々に悪いことをやめようと考えるようになり、ヤクザ組織から抜け出すことができました。

黃くんがこのような脇道にそれてしまったのは、 「温かい場所」を求めていたから。母親がうつ病で自殺未遂をよく起こしており、父親の仕事も安定しない、そんな家庭にいた黃くんは、 一緒にご飯を食べたり、遊んだりできる友達もいるヤクザ組織に自分の居場所を求めてしまいました。

16歳の黃くんはすでに白髪があります。家族の経済的に負担を軽くするためにも、大学進学せずすぐ働くつもりです。「父は、火傷を負ってしまい、失業しました。セキュリティの仕事をしていましたが、事故にあってしまい、経済状況がよくないので、家計を支えるのは僕しかいないんです。」

黃くんは彩繪臉譜(歌舞伎のようなフェイスペイント)が好きで、「将来はフェイスペイントの展示会などを開いて、広くその存在を広めたい」と話していました。

感想と見習いたいポイント

受賞者4名の行動力は、大人がみても、見習うところが満載です。私が見習いたいなと思ったところをまとめました。

高い目標を設定し、実現する

お母さん思いの中学生が、お母さんにすることはプレゼントとか手紙くらいだと思いますが、自分でアルバイト等して貯めたお金で、旅行をプレゼントしてしまう。旅行に行くにはちょっとしたお金では足りません。ビーズで作品作りをするところまでは普通の中学生でもすると思いますが、ネットで売ってお金を稼ぐなど、一歩進んでいます。高い目標を掲げて、地道にお金を貯めたから実現できたんだと思います。

テニス少年も「 テニスでトップになりたい。テニスのために応援してくれている人に応えたい」という目標があるからこそ、練習も勉強も、家族のお手伝いも頑張っています。

自分の意識の変化

台湾生まれ、ベトナム育ちの中学生は、台湾に戻ってきたときは助けられる側でした。でも、助けられる側から助ける側へ意識を切り替えて、次々行動していったのが素晴らしいです。

不良だった中学生も、ヤクザから足を洗うことを決め、真面目に勉強をしたり仕事をしたりし始めます。家族や環境のせいにするのではなく、家族のために頑張ろうという思いに変わっているのが立派だなと思います。

稼ぐ、そしてよい用途に使う

ベトナムの子供たちの問題や、自然保護の問題に対して、台湾に住んでいる中学生ができることは何かを考え、寄付に行きつきます。そこまでは普通かもしれませんが、寄付の財源の集め方がユニークです。台湾では街角にたくさんのマッサージ屋があり、特に年配の方はマッサージを受ける習慣があるので、マッサージを習い、マッサージをする代わりに寄付を集めるという考えを思いつき、実行します。さらに、春節(旧暦のお正月)の時期には、特別な市が出て、お年玉袋を大量に売る文化があるので、それに合わせて、お年玉袋の作り方を習い、作って、売り、その収益を寄付する。中学生なのに、ビジネスマインドが光っています。

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