コロナの影響で海外旅行も、飛行機、新幹線、県をまたぐ移動も一切しなくなって、家にずっといることが多くなると、「(外的要因で)家から出てはいけない状態が続くこと。」がどれだけストレスになるか、実体験として理解できるようになったと感じます。本当に家のそばのスーパーとの行き来のみ生活だけで、友達にも会わない、外食やお出かけも一切しない生活になると、自分の自由がなくなったように感じ、「いつまで続くかわからない」ストレスはいろんな形で心にも体にも影響していたように思います。
家にいても、ネットで買い物も動画視聴もでき、友達とはLINEやZOOMでおしゃべりできる環境にいたとしても、このようなストレスがかかり、私の場合は、普段より多く食べてしまう、普段より多くネット買い物をしてしまうような生活になってしまっていました。ネットという便利なものがない時代のストレスはもう計り知れなかったと思います。
私が『アンネの日記』を読んだのは小学生の頃だったと思います。当時の感想は、今になって思い返せば、どうしても他人事で、「かわいそう」「ひどい」「こんなことがあったなんて...」というものだったように思います。自分には自由が制限されるような事態は起きないし、戦争等の命の危険にさらされることも平和な日本では起きないし、日本に住む日本人であれば、人種差別の対象になることもないし、ユダヤ人のことはどう頑張って想像してみても他人事だったなと思います。
アンネの場合は、単に「家から出てはいけない」だけではなく、(ラジオや新聞はあるものの)ネットもなく外部との交流ができず、「ユダヤ人であるアンネが家にいるのがバレるとどこかに連れていかれ、殺される」という命の直接的な危険がありました。なので、物音を立てたりするのも相当気を使い、かつ、暑い夏でも窓を開けられないなどの不便さもありました。しかも、いつ終わるかもわからない中、ずっとその状態が2年以上も続いており、ストレスのかかり方は計り知れないと思います。
私の場合は、2020年3月初旬から8月までの5か月でさえ、特に相当なストレスだったので、アンネのすごさがより身に染みて理解できるようになったと思います。
※最近も遠出はしていませんが、たまに息抜きとして外食したり、買い物したり、出かけたりはするようになったので、今の気分はだいぶ楽ですが、、アンネはそのような気分転換も許されない状況で終わりの見えない中、情報も限られたなか隠れての生活だったので相当大変だったろうなと思います。
前置きが長くなりましたが、そのアンネの日常を、オランダにあるアンネ・フランク博物館が「もしもアンネがVloggerだったら」という設定で動画にした作品があります。
本当のアンネが隠れていた場所で撮影されており、当時もしも日記ではなくビデオ日記をつけていたらおそらくこんな感じなんだろうなというのがとても分かりやすく、描かれています。
アンネ・フランクのVlog
音声はオランダ語ですが、日本語字幕で見ることができます。